
家を持つと、毎年かかり続けるのが「固定資産税」です。購入前の資金計画ではローン返済に目が行きがちですが、固定資産税も家計に効いてくる固定費。マンションと戸建てでは負担の傾向が異なるため、仕組みを知っておくと安心です。
この記事では、固定資産税はいくらくらいかかるのか、その考え方とマンション・戸建ての違いを整理します。
この記事でわかること
- 固定資産税の基本的な計算の仕組み
- マンションと戸建てで負担が変わる理由
- 住宅に使える軽減措置の考え方
固定資産税とは|毎年かかる地方税

固定資産税は、1月1日時点で土地や建物を所有している人に課される地方税です。都市部では都市計画税も合わせて課税されることが多く、両方を合わせて納めるのが一般的です。
計算の基本式
固定資産税は「固定資産税評価額 × 税率(標準は1.4%)」で計算されます。評価額は購入価格ではなく、自治体が定める評価額です。3年ごとに評価替えが行われ、建物の評価額は経年で下がっていきます。
都市計画税も加わる
市街化区域内の土地・建物には、都市計画税(標準で評価額の0.3%が上限)も課されます。東京・首都圏の多くのエリアが対象になるため、固定資産税と合わせて見積もっておきましょう。
マンションと戸建ての違い
同じくらいの購入価格でも、マンションと戸建てでは固定資産税の負担の傾向が異なります。
| 項目 | マンション | 戸建て |
|---|---|---|
| 土地の持分 | 区分された小さな持分 | 敷地全体を単独所有 |
| 建物の評価 | 下がりにくい傾向 | 木造は比較的早く下がる |
| 長期の負担 | 建物分が残りやすい | 建物分は逓減しやすい |
| 全体の傾向 | 土地分は小さい | 土地分が大きくなりやすい |
※2026年時点の一般的な傾向です。立地・構造・評価額によって異なります。
建物の評価額の下がり方
戸建ての木造建物は、鉄筋コンクリート造のマンションに比べて評価額が早く下がる傾向があります。一方マンションは建物が頑丈な分、建物分の評価額が長く残りやすいといわれます。
土地の持分の違い
戸建ては敷地を単独で所有するため土地分の評価が大きくなりやすく、マンションは敷地を多くの住戸で分け合うため一戸あたりの土地分は小さくなりがちです。この差が負担感の違いに表れます。
住宅に使える軽減措置
固定資産税には、住宅やその敷地の負担を軽くする軽減措置があります。
住宅用地の特例
人が住む土地には、課税標準を軽減する特例があります。一定面積までの部分は評価額が大きく圧縮されるため、住宅を建てている土地の負担は抑えられます。
新築住宅の軽減
新築住宅は、一定期間にわたり建物分の税額が軽減される措置があります。マンションと戸建てで適用期間が異なる場合があるため、対象や期間を確認しておきましょう。
固定資産税を資金計画に織り込む
固定資産税は毎年の固定費です。購入前から見込んでおくことで、家計の見通しが立てやすくなります。
目安は通知書で確認
購入後は毎年、自治体から納税通知書が届きます。中古物件なら、売主が支払っていた前年の税額が参考になります。購入前に目安を確認しておくと安心です。
軽減終了後の負担も想定する
新築の軽減措置は期間限定です。軽減が終わると税額が上がるため、その後の家計も見込んでおくと、想定外の負担増を避けられます。
評価替えで税額が変わることもある
固定資産税の評価額は3年ごとに見直されます。建物は経年で評価額が下がっていく一方、土地は周辺の地価動向によって上がることも下がることもあります。とくに地価が上昇しやすい首都圏では、土地分の評価額が見直しで上がり、税額が増えるケースもあります。毎年の納税通知書で評価額の推移を確認しておくと、変化に気づきやすくなります。
マンション特有の維持費にも目を向ける
固定資産税だけでなく、マンションには所有している限りかかり続ける費用があります。戸建てとの違いを理解しておきましょう。
管理費・修繕積立金という固定費
マンションでは、固定資産税とは別に、毎月の管理費と修繕積立金がかかります。修繕積立金は、建物の経年とともに段階的に引き上げられることが多く、購入時の金額がずっと続くとは限りません。固定資産税と合わせて「毎月・毎年いくらの維持費がかかるか」を総合的に見ておくことが、無理のない資金計画につながります。
戸建ては自分で修繕費を備える
戸建てには管理費や修繕積立金という仕組みがない代わりに、外壁や屋根、設備の修繕費を自分で計画的に積み立てる必要があります。固定資産税の負担傾向だけでなく、こうした維持費の違いも含めて、マンションと戸建てを比較するのが現実的です。なお、税額や軽減措置の内容は2026年時点の一般的な目安であり、自治体によって取り扱いが異なるため、最新情報を確認してください。
よくある質問
Q. 固定資産税は毎年いくらくらいですか?
A. 物件や立地で大きく変わりますが、首都圏のファミリー向け物件では年間十数万円前後になることが多いといわれます。評価額・税率・軽減措置で決まるため、納税通知書や売主の実績で具体額を確認するのが確実です。
Q. マンションと戸建て、どちらが固定資産税は高いですか?
A. 一概には言えません。土地分が大きい戸建てと、建物分が長く残りやすいマンションでは負担の構成が異なります。立地・構造・築年で逆転することもあるため、物件ごとに比べるのが正確です。
Q. 固定資産税はいつ払いますか?
A. 多くの自治体では年4回の分割納付か、一括納付を選べます。納期は自治体ごとに定められているため、納税通知書で確認しましょう。口座振替を利用すると払い忘れを防げます。
まとめ
固定資産税は、評価額に税率をかけて計算され、毎年かかり続ける固定費です。マンションは建物分が長く残りやすく、戸建ては土地分が大きくなりやすいなど、種別で負担の傾向が異なります。軽減措置と軽減終了後の負担も見込み、資金計画に織り込んでおきましょう。
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