
家を買うとき、用意すべきお金は物件価格だけではありません。仲介手数料や登記費用、税金などの「諸費用」が加わり、これを見落とすと資金計画が狂ってしまいます。購入の総額を正しく把握することが、無理のない家探しの第一歩です。
この記事では、不動産購入の総額の出し方を、諸費用の内訳とともに整理します。
この記事でわかること
- 物件価格に加えてかかる諸費用の内訳
- 諸費用は総額のどれくらいを占めるか
- 自己資金の考え方と総額の見積もり方
不動産購入の総額は「物件価格+諸費用」

購入総額は、物件そのものの価格に加えて、契約・登記・ローン・税金などにかかる費用を合算したものです。諸費用は現金で用意することが多く、資金計画では特に注意が必要です。
諸費用の目安は物件価格の数%
一般的に、諸費用は物件価格の 新築で3〜7%程度、中古で6〜10%程度 が目安とされます。中古は仲介手数料がかかるため、新築より高くなりやすい傾向があります。
物件種別で総額が変わる
新築マンション、中古マンション、新築戸建て、中古戸建てで、かかる費用の構成は異なります。仲介手数料の有無や、修繕積立基金の有無などが総額に影響します。
諸費用の主な内訳
諸費用にはさまざまな項目があります。代表的なものを押さえておきましょう。
| 諸費用の項目 | 内容 |
|---|---|
| 仲介手数料 | 売買を仲介した不動産会社へ支払う |
| 登記費用 | 所有権移転・抵当権設定の登録免許税と司法書士報酬 |
| 印紙税 | 売買契約書・金銭消費貸借契約書にかかる |
| ローン関連費用 | 事務手数料・保証料など |
| 火災・地震保険料 | 加入時にまとめて支払うことが多い |
| 不動産取得税 | 取得後に課税される(軽減措置あり) |
| 固定資産税の精算 | 引き渡し日で日割り精算 |
※2026年時点の一般的な目安です。金額は物件・契約条件により異なります。
入居後にもお金がかかる
総額には含めにくいものの、引っ越し費用や家具・家電、カーテンや照明などの初期費用も必要です。これらも見込んでおくと、入居後に資金が足りなくなる事態を防げます。
総額の見積もり方
具体的に総額を出すには、物件価格をもとに諸費用を上乗せして計算します。
物件価格から逆算する
たとえば中古マンションで物件価格3,000万円の場合、諸費用を8%とすると約240万円。総額は約3,240万円が目安になります。新築なら諸費用の割合が下がる分、総額はやや抑えられます。
| 物件価格 | 諸費用(中古8%想定) | 総額の目安 |
|---|---|---|
| 3,000万円 | 約240万円 | 約3,240万円 |
| 4,000万円 | 約320万円 | 約4,320万円 |
| 5,000万円 | 約400万円 | 約5,400万円 |
※あくまで概算です。実際の諸費用は項目ごとに見積もりを取って確認しましょう。
諸費用ローンという選択肢
諸費用を含めて借りられる「諸費用ローン」を扱う金融機関もあります。手元資金を残せる一方、借入額が増えるため、総返済額や返済比率への影響も合わせて考える必要があります。
自己資金はいくら用意する?
諸費用は現金で支払う場面が多いため、最低限の自己資金は準備しておきたいところです。
諸費用分+手付金を目安に
少なくとも諸費用分と、契約時に支払う手付金(物件価格の数%が一般的)は現金で用意しておくと安心です。頭金を入れればさらに借入額を抑えられます。
手元資金は残しておく
すべてを購入につぎ込むのは避けましょう。病気や失業など不測の事態に備え、生活費の数か月分は手元に残しておくのが安全です。
支払いのタイミングを把握しておく
諸費用は、契約から引き渡しまでの間に少しずつ発生します。契約時に手付金、ローン契約時に事務手数料や印紙代、引き渡し時に登記費用や残代金、といった具合に支払い時期が分かれます。いつ・いくら必要になるかを事前に整理しておけば、「手元に現金が足りない」という事態を避けられます。
物件種別ごとの諸費用の違い
同じ価格帯でも、物件の種類によって諸費用の構成は変わります。代表的な違いを押さえておくと、見積もりの精度が上がります。
新築と中古の違い
中古物件は不動産会社が売買を仲介することが多く、仲介手数料が諸費用に上乗せされます。一方、売主が直接販売する新築物件では仲介手数料がかからないこともあります。この差が、新築より中古の諸費用割合が高くなりやすい主な理由です。
マンションと戸建ての違い
新築マンションでは、購入時に「修繕積立基金」としてまとまった一時金が必要になることがあります。戸建てにはこの項目はありませんが、その分、入居後の修繕費を自分で計画的に積み立てる必要があります。下表のように、物件種別で意識すべき費用は変わってきます。
| 物件種別 | 諸費用で意識したい項目 |
|---|---|
| 中古マンション・中古戸建て | 仲介手数料の負担 |
| 新築マンション | 修繕積立基金などの一時金 |
| 新築戸建て | 外構・地盤関連の費用 |
※2026年時点の一般的な傾向です。物件や契約条件により異なるため、個別の見積もりで確認してください。
よくある質問
Q. 諸費用はだいたいいくらかかりますか?
A. 物件価格の新築で3〜7%程度、中古で6〜10%程度が目安です。3,000万円の中古なら200万円前後を見込んでおくと、見積もりとの大きなズレを防げます。
Q. 諸費用もローンに含められますか?
A. 諸費用ローンに対応する金融機関もあります。手元資金を残せる利点がありますが、借入額が増えるため返済比率や総返済額への影響を確認してから判断しましょう。
Q. 自己資金ゼロでも買えますか?
A. フルローンで購入できるケースもありますが、諸費用や予備資金の確保が課題になります。リスクを理解したうえで、無理のない返済計画とあわせて検討することが大切です。
まとめ
不動産購入の総額は「物件価格+諸費用」で考えるのが基本です。諸費用は中古で6〜10%程度が目安で、登記費用や仲介手数料、税金などが含まれます。総額と自己資金を早めに把握すれば、予算のズレを防ぎ、安心して家探しを進められます。
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